日本考古学の金字塔 特別史跡 登呂遺跡
登呂遺跡は、第二次世界大戦中の昭和18年(1943年)に軍需工場建設の際に発見されました。学界の注目度は高く、また、弥生時代の水田跡の遺構が確認されたのは日本で初めてのことでした。
大量の土器・木製品などの出土品とともに、住居跡・倉庫跡などの居住域と水田域が一体となって確認され、「弥生時代といえば水田稲作」というイメージが定着する契機となったことに加え、この登呂遺跡の発掘調査をきっかけに日本考古学協会が発足されるなど、戦後の日本考古学の出発点としても記念すべき遺跡です。
こうした登呂遺跡の歴史的価値が認められ、昭和27年(1952年)には、弥生時代の遺跡としては初めて「特別史跡」に指定されました。